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help リーダーに追加 RSS 打木村治著『天の園』

<<   作成日時 : 2008/08/20 00:05   >>

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打木村治著『天の園』を読む。
この小説は、
山本有三の『路傍の石』や下村湖人の「『次郎物語』と共に
日本三大児童文学といわれる名作である。
何年か前に、埼玉県文化振興会議で取り上げた。
今回は、
「作風」十一月号の「私の本棚」として執筆するために読んだ。

この小説が、私を魅了して止まないのは、
作者が少年期を過ごした現在の埼玉県
東松山市唐子地区が舞台になっていること。
時代が大正初期でありながら、
そこに書かれている美しい世界(人間や社会・自然)が、
戦後の私の幼年期の世界と殆ど同じであること。
と同時に、
その全てが現代社会から失われつつあることに、
改めて驚愕する故である。

生まれた時から殺人鬼はいない。
無垢な子供を育てるのは、大人や社会や自然だ。
あの貧乏だった時代より今は豊かになった。
が、しかし・・・。

『天の園』を読むにつけ、豊かさと引き換えに、
私達は、
最も大事なものを失ってしまったように思えてならない。

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